そんな疑問はあるけど、今は幸せすぎてそんなことどうでもよかった。 「菜乃、もう寒くない?」 優しく名前を呼ばれた。 それだけで私の心臓はおかしくなりそうだった。 「うん、寒くないよ」 そんなに優しくされると私、 勘違いしちゃうよ…? お兄ちゃんも、 少しは私に興味があるのかもって。 自惚れちゃうよ… そんなに優しくしないで…? そう思うけど、やっぱりお兄ちゃんの優しさは心地よかった。