「ってか、なんで静岡来たん? 親の転勤とか?」 そう聞いたとたんに曇った麗奈の表情。泳ぐ瞳。 「ぁ、ひとりで頑張ってみようと思って。 うち、ママが過保護だから。自立しなきゃでしょ、そろそろ。」 嘘だ。 直感的に思った。 その後も何もなかったように話を続けたから、麗奈はバレてないと思ったらしいけど。 冗談で遊びにいこうと言っただけで 「だめっ!」 なんて、予想以上に棘があった答えで。 正直おどろいた。 「……ぁ、いや、散らかってるし…」 つけたしたときも、変わらずおどおどしていた。