「こんな山奥につれてきて、ナニヲスルツモリー」
「連れてきてもうるさいんだな、お前は……」
彼からミント味を頂く。
「っ、唐突にするな」
「えー、もうこの体勢は、『そう』としか思えない」
「今日はやらない。ここまでだ。これで我慢しろ」
今更ながらに私のシートベルトがつけっぱなしだったかと外し、抱き寄せる。
「……。どこ触ってんだ」
「サイドブレーキと間違えちゃった」
「笑えない冗談はやめてくれ」
「後ろがいいー。真ん中のコレないし、横になれる」
「しないと――」
「ミントガム噛んでる人が何を言うかー」
「こ、これは、最低限でのエチケットでっっ!」
そんなつもりはないと、引く彼を追う。


