………苺ミルクの飴。 先生の後ろ姿が見えなくなってから、その包み紙を開いた。 淡いピンク色の小さな球を口に入れる。 「……甘い…」 先生の、匂い。 この飴の匂いかな……? あの、甘くて優しい、爽やかな―――… 思い出して、胸が痛いほど打ちつける。 その理由は、まだ知らない―――。 .