契約彼氏-ニセ彼氏-


「ヤダッ……!」

渾身の力を込めて私は上半身をひるがえした。

ベッドに横たわったまま背を向ける私、怖くて身体の震えが止まらない。

「お前が―自分で望んだんだからな」

背中で和樹の冷たい声がした。

後ろからキャミソールとブラを引きずり下ろされる。

身体を丸めている私の腕をグッと掴むと、和樹は仰向けにさせた。

裸の胸が明るい部屋に晒される。

ああ、このままレイプみたいにバージンを奪われるんだ。

名前も呼ばれずに、「可愛いいよ」とも「好きだよ」とも言われずに。

「お願いだから……!」

私の目には、いつの間にか涙が溢れていた。

「優しくして……あたし……初めてだから……」

一瞬、和樹の動きが止まった。

ライトの下で表情が見えない。

やがて、ゆっくりと和樹の体が私に覆い被さってくる……。

私はシーツをギュッと握って目を閉じた。