「いってらっしゃいませご主人様。

 あ、ネクタイが曲がってらっしゃいますよ。」


「…あ、そうか、ありがとう。

 じゃあ、行ってくる。」


「いってらっしゃいませ。」


はあ。


すごい緊張する。


八起様は凄くいい方で、

私がすることをなんにも文句言わない。


あれをしろとかそういう指示されるわけでもなく、

私がすることを気に入ってっるのか、

気に入らないのか、

それすらもわからない。