貧しいながらも、海の近くに建てた家で青年と人魚は暮らしていたが、青年の村に賊が入り、人々は必死に戦った。



 そんな中、賊の者が人魚を見つけ、とらえようとした時、青年は守ろうとした。

 青年は強かった。

 だが、人魚を海へ逃がし終えた青年に、刃が突き刺さるのを、その妻である人魚はしかと見、海へと姿を消した。






 青年の死を嘆いた人魚が姿を見せたのは、その後月日がいくらかたった頃。

 村人は無事だったことを喜び、また心配した。