いくら親しくても、私の親ではない。甘えたい母ではなく、頼りだった父ではない。
そして私は―――――女の子らしくない傷だらけ。
"遠い日から続く今日"
昔、父が歌っていた歌。
あまり歌うことはないが、今日くらい良いだろう。
* * *
"嵐が来る"
そう言ったのは、漁師を引退した村のおじいちゃんである。
こんなに晴れているのに? と私は青々とした空を見た。私は残念ながら、そういった天候の変化についてはあまり敏感ではない。
だがあちこちで嵐の備えをしているのを見れば、本当なのだろう。
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