咲夜があたしの手を取って握った。 「俺も翼が心配」 「うん……っ」 あたしだけじゃない。 咲夜にとっての翼もすごく大切な人なんだ。 「じゃあ、お言葉に甘えて行ってくるね」 咲夜の手を両手でぎゅっとして、微笑みかけた。 「翼のこと、頼むな」 「うん。咲夜も部活がんばって」 「ありがとう、行ってくる」 咲夜の背中を見送りながら思う。 あたしはひどいって……。 咲夜を好きになったのに、 翼にも傍にいてほしい。 こんな想いを抱えたまま 翼のところへ行くんだ…… + 。 + 。