「大丈夫です。…助けてなんて言ってませんけど。」


あぁ!もう!あたし素直じゃないっ。


「でも、……ありがとうございます…。」

ふーっ
なんとかお礼は言えた!


「…どういたしまして。」

表情を変えずに言葉を発するこの男子。


「ところで…。あなた、誰?」


あたしの言葉に驚いた様子を見せる。



「…俺のこと知らないの?」


あたしがキョトンとしていると、しびれをきらしたように言った。


「俺、君と同じ特待生なんだけど?」




………はい?


あたしと同じ特待生ですって!?


……こんな人いたっけ…?