クラスの誰かに聞こえるか聞こえないかの声で言ったし、




あたしが黒板を消そうが、別に誰かが関心を持つわけでも、感謝してくれるわけでもない。




先生だって、頼んでおいてそのまま教室を出ていったから。




あたしは無言で、ササッと手際良く黒板を消す。




そして、なにもなかったかのように自分の席に戻ろうとした。










――キュキュッ!!




うっわ!




自然と足が早まってたのか、なにもないところで上履きのゴムが床に引っかかる。




あたしは体勢を崩し、床にお尻をついてコケてしまった。