「え?」 振り返ると、近所にすんでいるらしいおばさんが一人、立っていた。 「紀野さんなら、引っ越したわよ。」 …引っ越した? だって、さっきうちに… 「どこに行ったのか…分かりませんか!?」 「さぁ…。何もいってなかったわね。」 おばさんは、俺のあわてように少し驚いたようだった。