笑い事じゃないのに。 愛は、いつもそうだ。 無理してるって分かるのに、それでもつらい様子をなかなか見せてくれない。 「ちょっと、お手洗いいってきますね。」 愛のお母さんが部屋を出ていくと、部屋がとたんに静かになった。 「…愛…。」 そっとキスをする。熱を持った唇が、柔らかかった。