「回復の兆しが見えています。」 「…え?」 先生は微笑みながら続けた。 「ここに入院してはや一年。初期だったからというのもありますが、すごい回復です。」 う…そ… あたし…治るの? 「このままいけば、全治も夢じゃないかもしれません。」 「本当ですか!?」 「はい、あともう少し様子を見てみましょう。」 病室に戻り、あたしはすぐに卓哉に連絡をした。