「て、福岡のどこだよっ。」 あのあとすぐに成田に行き、俺は福岡にやって来た。 けど、どこいけばいいんだよ? なんも知らないのに… 自分の抜けてるとこにイライラする。 バカじゃん、俺は…。 と、そのときだった。 悔しさに頭抱えてしゃがみこんだ俺の横を、懐かしい香りがすり抜けた。 一瞬固まった…。 慌てて振り返ると、そこには少し先をいく女の子がいた。 後ろ姿でもわかる。 愛しい…愛しくてたまらない、女の子。 「愛っ!」