Side.加島 誰もいない暗い通路の奥で あの子があいつに抱きしめられていた。 大きな手が きゃしゃな肩にまわされ 長い指が 柔らかな髪を絡めながら 白いうなじに触れるのを見て 逆上した。 最低だな、俺。