長いようで短い合宿だった。 グランドでは最後まで俺をにらんでくる連中もいたが、もう気にはならない。 技術的なことはもちろん、そういう熱さの中に身を置けたこと自体が収穫だった。 みんな熱い。 俺もがんばろう。負けたくない――。 カラッと明るい気持ちでそう思えたのは、斉木や宮本のおかげなのかもしれない。 「春にまた会おう」 あちこちでその言葉が交わされ、合宿は終了した。