「分かった?」

南原の手が、私の頭と腰にあって、ドキドキが止まらない。

ゆ、夢!?

わ、私……南原に抱きしめられてるよね?

でも、何で南原が私を?


「…わ、かんないよ。南原のこと。この行動も」

「あー…、うん。〝ちなみ〟は、理解力無いもんね。つまり……〝好き〟ってこと。ちなみが」

な、名前呼び?

す、す好き?

南原が?私を…

南原が私を……好きっ!?



「な、南原っ!本当!?本当に私が好きなの!?」

「うっさい。一回で理解しろよ。好きだよ。……ちなみは?」



その答えは、決まっている。




「……す、きっ」


私が、南原の胸元に顔を埋めると、頭を撫でられた。


「あー、まじ可愛いって。こんなこと他の男にやんなよ?」

「やらないもんっ」

「ん、よし。じゃあ、ここで抱きしめ合ってたらなんだから。早くちなみの家行こ」

「あ、うんっ」