皇帝のサイコロ

「よし」

ひとつ難題を解いたような清々しさ。

ついでに有紗の部屋も掃除機をかけておこう。


物が綺麗に整えられている有紗の部屋。

テーブルの上には「家計簿」とタイトルが印字された淡い桃色の一冊のノートがあった。

まだ主婦でもないのにこんなものをつけているのか。

女ってこういうの好きだよな。

太陽の光に照らされ、ベッドの周りに茶色の髪の毛がいくつも落ちているのがハッキリ見えた。


掃除が終わったあと暫し暇になった。

リビングのソファに横になり、ケータイを開く。