嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い

「それは言わなくても分かってる! 要は私と付き合いたいって言いたいんでしょう?」

 富沢さんが話しかけた。

「じゃあ、田代君と付き合ってくれるの?」

「…」

 西谷さんは何も返事をしなくなった。

 1人で考え込んじゃって、何も言わなくなったのだ。

「どうなの? 付き合ってくれるの?」

 しばらく考え込んだ末に西谷さんは言った。

「まあ…、付き合ってもイイんじゃない?」

 意外な返事である。

 西谷さんから交際OKの言葉が出るなんて珍しい事だ。

 志田さんは疑問を呈した。

「田代君の事、大嫌いなんでしょう? 付き合ってもイイだなんて、変」

「私の家をキレイにしてくれたし、この男の熱意や思いを受け取っても良いって思っているから」

「マジで、そう言ってる?」