嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い

 志田さんも富沢さんもホメてくれた。

 突然、西谷さんがトンでもない事を言い出す。

「田代への感謝はサァ、撤回するから」

 不愉快な顔を見せた西谷さんに俺たちは注目した。

「撤回するって?」

 質問したのは富沢さんである。

 西谷さんは腕を組み、俺を軽蔑な眼差しで見ながら答えた。

「私に気に入られようとして、家の掃除をやったってワケ?」

「んまあ…、ええっと…、そうだな」

「バッカじゃないのぉ? サイテー」

 呆れた様子でため息を付いた西谷さん。

「何だよそれ? 気に食わなかったって言いたいのかな?」

「すーっごく気に入らない! マジ、不愉快だし卑怯だよ!」

「田代君がやってくれた事が卑怯だって言うの?」

 志田さんが厳しい表情で西谷さんを見つめる。