「何って?」

「今まで片付けもしなかったの?」

「って言うか…」

 西谷さん…

 答えるのが面倒臭いって顔をしている。

「って言うか?」

「最初は片付けてはいたけどね…」

 俺が代わりに言っちゃう。

「つまりあれだ。色々な事が起きて気持ちが滅入ってしまい、段々と家事をする事さえヤル気が失せたんだろう?」

 西谷さんは怖い顔で俺の方に振り向いた。

「何よそれ!? 分かったような変な言いがかりはよしてよ!」

「でも事実なんだろう? 色んな男と交際をする機会が有ったけれど長続きしない。会社では上司とか同僚たちとの関係が上手く行っていない。色んな問題とかを抱え込んでしまっているから、それが重荷となって半ば情緒不安定になっている。そうだろう志田さん?」

「は、初めて…知った」