「好みのタイプの相手だととことん愛しちゃうけど…、逆だと物凄く冷たい。こう言った人間性がモロに出ちゃうタイプだから、色んな男との交際がなかなか上手く行かないんだと僕は思うんです」

　なるほど…

　それは一理有ると私は思った。

　敦子って昔から、プライドの高い女の子だし他人の好き嫌いが激しい性格の持ち主なのだ。

　田代祐介を敬遠し、見下すのは嫌いのタイプの男なのだから。

「そっかぁ。お姉さんって…男性関係で凄く悩んでいるってワケなんだ」

「しかも、かなり落ち込んでいますし」

「かなり落ち込んでいるの？」

「僕にもあまり言わないけど、日頃のイラだった素振りとか１人で何か考え込んでる様子から相当落ち込んでるって分かりますから」

「お姉さんは自分の悩みとかは誰かに相談しているのかな？」