反抗もせずにひたすら謝り続ける娘に向かって、母はこう言ったのだ。 「まったく。千晶はやっぱりダメね。」 静かな玄関先で母と私の間に冷たい空気が流れる。しかしその空気以上に、母のその言葉が私には堪えた。 ダメって? 私、頑張ってたでしょう? ただの気晴らしじゃない。 私、ダメなの? 私の脳の中で何か汚いものが、ぐるぐると渦巻いているような錯覚に陥る。 重たい空気に踏ん張りながら、ノロノロと靴を脱ぐ。 母の隣を摺り抜けて部屋へと向かった。