いつもの様にうちの近くに車を停めて貰い、手を振って別れた。

津村とラーメンを食べた後はなんだかウキウキして、さっきまでの楽しい時間の余韻に浸ってしまう。

口元が緩まないように気を付けながら、玄関の扉を静かに開けた。


「ただいま。」


奥からパタパタとスリッパの跳ねる音がする。


「あ、お母さん。ごめんね、遅くなっ……」

「いい加減にしなさい!」


私の言い訳を遮るように怒鳴り付ける母。
私は突然のことに目を丸くした。