私と津村は車に戻った。
運転席と助手席の間で繋がれた手がなんだかこそばゆい。

そこで私は最後の質問をぶつける。津村を信じていない訳ではないけれど、少し不安なのも確か。


「本当にお姉ちゃんのことはもう良いの?」


津村は私の顔をちらりと横見ると、あぁ、と頷く。


「知ってたのか?俺と……千尋のこと。」

「最初は気付いてなかった。でも田崎さんと津村が話してるの聞いちゃったの。」


津村は視線を前に戻しながら、そうか、と呟いた。