「き、らくん………」 やっとのことで、煌くんのところに辿り着いたわたしは、煌くんの腰に抱きついた。 殴っていた煌くんの手が止まった。 「もう……やめて……わ、たし、は…だい、じょうぶ、だ…から………」 そう言うと、煌くんの力が抜けたのがわかった。 よかった…… 「愛依……」 煌くんの手が、わたしの頬にそっと触れた。 いつもの煌くんだ。 わたしは、煌くんを見つめて笑った。 それから………パタリと意識を手放した。