目的のコンビニに着き、馨は携帯を取り出して雪の携帯へ電話をかけた。 繋いだ手は未だ離せずにいる……。 お互いそれだけ不安だということだ。 『着いたけど』 ≪意外とはえーな。そこで待ってろ≫ さっきの男ではなく、少し掠れた男の声が聞こえた。 向こうで小さい話し声がいくつかするから、相手はそれなりに人数がいるんだろう。 大人数で…雪のことをっ……!! 無意識に手に力がこもる。 『早く雪を連れてこい』 ≪ははっ!せっかちかーーーブツッ≫ 相手が話し終わる前に、馨は通話を切った。