席に座り、何気なく見た斜め前の席。 そこには、誰も座っていない。 「よーし。じゃ、HR始めるぞ」 池上がいつも以上に明るく教室に入ってくる。 教卓に名簿を置くと、フワリと冷たい風が私めがけて吹いてくるみたい。 何か…不安だった。 PLLLLLLLL PLLLLLLLLLPLLLLLL 「おい、携帯の電源は切っとけよ――」 池上のそんな声を無視して、私は携帯を見た。