アドラーキャット




「レポート提出、明後日までだから。出さなかった奴は留年覚悟しとけよー。」




原稿をなんとか終わらせフラフラの身体で大学に行くと教授がそんな死の呪文を唱えていた。
ありえない。

無理だろ二日寝てないんだぞ。


だが、それよりも深刻な言葉があった。



留年。




まずい。
二回も一年生はやりたくない。


それから丸二日、意識が朦朧としたままなんとかレポートを終わらせた。

文字数に達しなかったところは適当に「ああああ」と打ち込み文字色を白にして文字数を稼ぐという荒技を使いなんとかやり遂げた。


フラフラになりながらもレポートを提出して帰ってきたらもう満身創痍だった。
人間ってすごいな四日ちゃんと寝ないでも生きていけるのか。


そんな状況だったからか、家の前に誰かがいることに気づかなかった。