アドラーキャット







後日約束して祐介くんに料理を教えてもらうことになった。

そして今日はその約束の日。

私はたくさんの調理器具が並ぶ祐介くんの家の台所にいた。
まるで新築のような台所に背筋がピンと伸びる。
ヘタすれば私よりも片付け上手かもしれない祐介くんは。


「じゃあまずは簡単なチョコレートから作りましょう。溶かして固めるだけですし。」

「それ手作りって言うの?」

「真心があればなんでも手作りですよ。」

「祐介くんがマトモなこと言ってる気持ち悪い。」

「先輩殴っていいですか?」