持っていた傘がするりと手から落ちる。
傘が地面にあたる音は大量の雨の音によってかき消された。
大粒の雨が体に打ち付けて痛い。
けど、その痛みより、もっと胸が苦しい。
締め付けられるような、痛みがずっと離れない。
もう嫌だ。
こんなことになるなら、最初から大和を好きになるんじゃなかった。
みんなの言う通り日向君にすればよかった。
こんな風になるなら、大和に出会わなければよかった。
もう何もかもやり直したい。
大和とあったあの日から。
戻って、今度は好きにならないように接するんだ。
バスケなんかにはまらないで、もっと違う風に過ごせばよかった。


