かわいい王子VS鈍感な姫


「おはよ~!」

「おはよ。」


俺たちは教室に入り、挨拶をした。


俺も郁もそれぞれ席に着く。


「よっ!七海!」


声をかけてきたのは、親友の良平。


「おう。」


「七海は今日もちいせぇな。お前、身長伸びてんのか?」


『小さい』


これも禁句だ。


俺は無言で怒りのオーラを出す。


「ごめんごめん。そんなに怒んなって。」


失礼な…。


「…伸びてるよ。ちょっとずつだけどさ。」


そりゃあ、中学で伸びまくって今では180cmある良平に比べたら全然だけど。