「え?何を教えんな…って?」


ほら。


「俺たちの志望校だよ!絶対女子に教えんなよ!」


「そのことかぁ。うん!わかってるよぉ。」


…不安なのは俺だけだろうか…。





その日から願書出願まで、女子は俺の志望校を予想し始めた。


先生に聞く人もいれば、郁や良平に聞く人もいた。


でも先生は個人情報だからと言って、郁と良平は俺の命令…いや、俺との約束を守り、女子に教えることはなかった。


数日後、俺の志望校の噂が流れた。


その学校とは県内トップの進学校。


理由はたぶん俺たち3人が学年5位以内には常に入る成績だからだ。


まさか本命が噂の高校より2ランクの下の桜高だなんてだれも思ってなかっただろう。