「お、お前…」
「……」
呆れた声と同時に昴先輩は案の定、白い目を向けてくる。
ジックリと見つめているあたしのテスト用紙。
あぁ、もう帰りたい。
絶対馬鹿にされているのに違いない。
「馬鹿もいいところだな」
「……」
「こんな点数を取る奴がいたとはな」
「……」
「今時小学生でもこんな点数とらねーよ」
はぁ?とってるよ、普通にみんなこんな点数とってるよ。
言いたい放題いいやがって。
だから見せたくなかった。
こうなる事は予想ついてた。
でもこうやって面と向かって言われると、さすがに心が折れちゃう。
だからまだ前よりはいい点数です。なんて口が裂けても言えなかった。
「あの、言わせてもらいますけど。初対面に向かってそんな言い方はないですよね?」
嫌味ったらしくほほ笑んで、昴先輩を見つめる。
「…初対面?」
何故か昴先輩は小さく呟いて、あたしの顔をジッと見つめた。
…え?
あたし間違ったこと、言ってないよね?
だって初対面じゃん。
あ、そっか。
合コンで会ったから初対面じゃないのか…
「ってか、結構傷つくんですけど」
「つか言われてもおかしくねー点数だけどな」
「……」
それを言われちゃおしまいだ。
自分でも分かってる。
でも、どうしようもないの。
追試を合格する為には、あたしが折れてこの先輩に教えてもらうしか方法はないのかも知れない。
なんて悲しい現実なの。



