「りーおんっ、何してるの?」
ある日の昼休み。
屋上でスケッチブックを持って、あたしは鉛筆を持って走らせていた。
「なんか真理子に言われてからほんとに描くの好きだなーって思って」
「なにそれー、今更?」
「うん」
「あんた、ほんとに上手だねー」
そう言って書き終えたスケッチブックを手に取って真理子は微笑んだ。
中庭の桜の木の下で昴先輩がベンチに寝転がってる姿。
風に吹かれて花びらが散って――…
そんな光景をあたしは校舎の2階の窓から見下ろし、金平糖を食べてる姿を描いたもの。
1年前。よく見た風景を描き出したもの。
きっと、あの日が始まりだったんだ――…
題名。恋の訪れ――…
そう小さく下に書き込んだ。
空を見上げて、雲一つない写真を携帯で撮る。
そっちの空は何色ですか?
ある日の昼休み。
屋上でスケッチブックを持って、あたしは鉛筆を持って走らせていた。
「なんか真理子に言われてからほんとに描くの好きだなーって思って」
「なにそれー、今更?」
「うん」
「あんた、ほんとに上手だねー」
そう言って書き終えたスケッチブックを手に取って真理子は微笑んだ。
中庭の桜の木の下で昴先輩がベンチに寝転がってる姿。
風に吹かれて花びらが散って――…
そんな光景をあたしは校舎の2階の窓から見下ろし、金平糖を食べてる姿を描いたもの。
1年前。よく見た風景を描き出したもの。
きっと、あの日が始まりだったんだ――…
題名。恋の訪れ――…
そう小さく下に書き込んだ。
空を見上げて、雲一つない写真を携帯で撮る。
そっちの空は何色ですか?



