―――…
「あー、もうだめだわ」
大みそかの前日。
真理子と2人で居ると、さっきから真理子は何度もティッシュで鼻を抑えてた。
「どうしたの?風邪?」
「んー…そうかも。タツキと寝すぎたかも」
「えっ!?」
思わず声を上げると真理子はクスクスと笑みを浮かべる。
「やだっ、莉音ったら。昴先輩と恋に落ちたんでしょ?」
「え、えぇっ、」
「顔にそうだって書いてある」
咄嗟に頬を触ってしまった。
案の定、真理子からは「うわっ、図星なんだ」目を見開いてあたしを見る。
あの日以来、真理子と会うのは初めてで、もちろん昴先輩の事など何も言ってない。
むしろ、なんとなく言えずにいた。
あの時の出来事を思い出すと恥ずかしくて…
「でも…何もないよ」
「何もない事ないでしょーあの日はね、莉音行っちゃうからちょっと寂しかったよ。毎年、莉音と一緒なのに」
「うーん…ごめんね。で、どうしたの?」
「タツキに会いに行ったよ」
「へー…」
そんな事を言うもんだから、頭の中で昴先輩が言った事が思わず駆け巡ってしまった。
″真理子ちゃんってさ、好きそうじゃね?″
″セックス″
なんて言った言葉が浮かぶ。
だから慌てて頭の中を真っ白にしようと思い、深く深呼吸をした。
やばい。
昴先輩って、案外するどいのかも。
と思った時だった。
「あの日からタツキとエッチ三昧だったから風邪引いたみたい」
「え、ちょっ、真理子」
とんでもない事を言いだすから、あたふたするも、真理子はニコニコと笑ってあたしを覗き込んだ。



