いつも以上にグッタリしながら家路に着く。
そのグッタリと言うのは、ヒロくんと昴先輩の事をさんざん言われたからであって、いつも以上に疲れが倍増してた。
少しの間、真理子達と会うのは危険だ、と思いつつ自分の部屋で昴先輩がくれた金平糖をボンヤリと見つめた。
どうして先輩はくれたんだろうと、ふと思う。
やっぱり先輩は謎すぎて分かんない。
美咲さんの息子…
だったら何であたしに何も言ってくれないんだろうか。
いや、別にそんな事言っても仕方ないんだけど…
でも正直ショック。
昔よく遊んでた男の子が昴先輩だなんて。
あの無愛想で女を泣かせる様な先輩とが同一人物なんて思いたくなかった。
あ、でもまだ確認してないから分かんないけど、でも…
思い当たる節が全て合ってるから――…
だからなんとなく昴先輩とはこれ以上会いたくなかった。
そう、あたしはこの夏、昴先輩と一度も会わないようにと避けてた――…



