「あー…美咲の息子な。暫く会ってないからどうしてんだろうな。ママに聞いたら知ってんじゃないのか?」

「ママも会ってないような事言ってたよ」

「そうか。お前ら仲良かったからなー…。別れる時なんか莉音、泣き叫んでたからな」


パパはそう言いながら笑ってた。

だけど、それほどあたしには記憶ってもんがない。


遊んでたって事と優しくてカッコいい男の子だった記憶しかない。

会いたいって気持はあったけど、今更面と向かって会えないな。



「へー…そうなんだ」

「懐かしいな。美咲が海外に行ってからはみんなで会う回数も減ったしな」

「ねぇ、美咲さんって凄い人なの?」

「まぁ、英語が好きだったからなー高校卒業して留学して…帰って来て結婚して、また息子と海外に住んでたからな」

「へー…凄い人なんだねぇ。それにしても綺麗な人だったよね!あの年であそこまで綺麗な人なんていないよ」

「そうかな。でも性格はイマイチだったけど」


パパは意味ありげにクスクスと笑みを漏らす。


「そうなの!?でもそれはパパもでしょ?だからお姉ちゃん性格悪いし」

「だからそんな事ないって」


苦笑いしつつもパパは否定をする。

説得力なし!だよ…