disharmony

「…翔太」






「んー?」






「ありがと」






「…あんまり無理すんなよ。

美咲が頑張ってんのは、みんな知ってっから」






「…うん」












夜風を切って自転車を走らせる、その大きな背中に何度こうして救われたことだろう。






ぎゅっと、腕を回して抱き締めたかったけど、少し迷ってすぐやめた。






ここで翔太に頼るのは、負けだと思った。






落ち込んでる時にかけられた優しい言葉にぐらりとくるようじゃ、

あたしも全く、修行が足りないなと思う。






自分の気持ちに素直になれないのはきっと、






いつまでも頭に鳴り響いている、あたしと翔太の奏でる不協和音と






いつまでたっても縮まらない、年の差のせいなんだろう。