in屋上


シーン


はい。今、沈黙状態。


なんでかって?


さぁ?私にもわからない。


ここに来るまでも沈黙だったしね。


でも…


かれこれ、10分ぐらいはたったかな?


さっき、1時間目のチャイムが鳴ってたけど…


これは、サボり決定だね…


はぁ…まぁ。いっか。


授業なんて、聞いてなくてもわかりし。←菜々は大学を卒業している


「ねぇ…」

『へ?』


急に大翔が口を開いたから、びっくりして間抜けな返事をしてしまった…


「なーちゃんは…華龍の総長の…ううん…桜龍なの…?」


ーードキッ


やっぱり…


大翔には、気づかれてると思ってた。


だって、いつも抱きついてくるからね。


しかも、華龍の皆に言われたしね。


「菜々から、独特な匂いがする~」って……


だから、覚悟をしてここに来た。


『うん…そうだよ…』

「そっかぁ…」


シーン


また、沈黙…


大翔といて、沈黙が続くなんて珍しい…


って事は、大翔は真剣って事ね…


「よかった…」

『え?』


よかった?


何が?


「なーちゃんが桜龍で…」

『え…?なんで…?』


私は、裏切ったと同じなのに……


なんでよ………


普通は、怒るところだよ…?


「だって、桜龍がなーちゃんだったら納得いくー!」


大翔……


嘘かもしれない…


でも………


『ありがとう…』


お礼を言いたくなった。


「えへへ//」


照れてる大翔、可愛い!!


ーーギュッ


『大翔?』


どうしたのかな?


急に抱きついてきて…


「ちょっと…このままでいい?」

『うん…』


こんな悲しそうに笑う大翔をほっとけない。