世界NO.1&全国NO.1<下巻>

プルル プルル


誰よ…?


私は、ディスプレイを見ずに電話に出た。


あとから、出て後悔するなんて知らずに…


ちゃんとディスプレイを見とけばよかった…


ピッ


『もしもし?』


ちょっと不機嫌な声になっちゃった…


朔「おー。俺だ」

『はぁ?』


朔ちゃんか…


『何?用はない?切るよ?』

「おぃ。勝手に終わらせようとするな!」


チッ


一々、うるさい。


私は、今寝たいの。


寝させてよ…


朔ちゃんのバカ…


朔「今、理事長室であいつらを見てるんだが…すごいぞ…」


すごい?何が?


私は、屋上から下を見た。


『すごいって…喧嘩してないよ?』


そう。そこが問題。


“すごい”って事は、喧嘩が“すごい”ってなる。


でも………


喧嘩してないし…


もしかして、とうとう頭がダメになった?


ドンマイ。


「そうじゃない。来てる族がだ」


来てる族?


そんなに強い所なの?


でも…


『ここからじゃ、見えないから…わかんない』

「じゃあ、理事長室にこい」


ブチッ


あ。切れた…


私の返事を聞く前に…


よし。理事長室に行ったら…


一発殴るか!


いや。一発どころか、ボコボコにしよっ!


私は、理事長室に急いだ。


あー。なんで、私は理事長室に行ったのかな?


あんなの見なきゃよかったのに…