さよならの見つけ方 第1章

チャド。



私の大切な、幼なじみの一人。






じっと見つめていたら、彼の瞳も私を見つけた。






目が合ったその瞬間、優しく細められる瞳。






遠くからでも、ちゃんと私は分かる。











教会の椅子の前の席の背もたれに小さく腕を組んで、ずっとチャドを見つめていた。










私達はいつも、視線を外したりしない。






“目と目で会話が出来るようになるまでそうしよう”と、



いつか二人で約束したのだ。










賛美歌が終わるまで、ずっとずっと私達は見つめ合っていた。






チャドが聖歌隊席から離れるまで、ずっとずっと。