さよならの見つけ方 第1章

高い窓から緩やかに陽の光が差し込んで、アルトのパートソロが始まる。






ソロを務める彼は、2列目の左から3番目。









大きな優しい瞳と、柔らかそうな黒髪。








聖歌隊の他のみんなより、少しだけ背の高い男の子。










息の混ざったような独特のラテン語の発音の仕方。







落ち着いた声質なのに、暖かい何かでふわりと全身を包まれているような、



なぜだか不意に泣きたくなるような、そんな甘い声。