「なーに、すねてんだよ。こっち向け小夏」
「んんー……」
いつの間にかベッドに座っている彼が、そう言ってあたしの髪をちょんちょんと引っ張る。
仕方なく寝返りをうって、雪乃を見上げるあたし。
さらさらで、少し伸びた焦げ茶の髪。
優しく細められたまつげの長い瞳。
雪乃とは小さい頃からの幼馴染みで、ずっと見てきたはずの彼なのに。
今は、少しドキドキしてる。
あたしは高校生の18歳で。
雪乃も同じ18歳。
だけど、スッとした首もとから下を見て、また胸が苦しくなる。
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