「その、よければ水瀬さんも自己紹介しない?光とソウは同じクラスだから知ってるかもしれないけど、他の連中は君のこと、まだ何も知らないからさ」




オミ先輩は自分から提案しておいて、「うんそうしよう!」なんて、自分で了承すると、にっこり微笑んであたしを煽る。




しまいには、ボスの梶…先輩にまで「いいよね?」そう了解をとってから、自分もソファに腰掛けた。





「ほら。光もソウもいい加減にしなって。水瀬さんに挨拶してもらうんだから、ちゃんと聞いて。稟もちょっと読書中断して、こっち見て」




………。Why?




紅茶のティーカップがカチャ…、とテーブルに置かれた。





あたしは挨拶せざるをえない状況になって、諦めて軽く頭を下げる。





「2年の水瀬紗雪です。まだ皆さんのことよくわからないし、正直生粋の男嫌いでして…。光ぐらいしかまともに会話できないと思うんですけど…。よろしく、お願いします…」





美少女と美青年たちに囲まれて、滑舌悪くそう述べた。