ガチャリ。



椅子を静かにひいて、席につく。





窓から眺める空は、やっぱり今日も青かった。







と、そんなとき。






「かーわいー!ねぇ、メアド教えてよキミー」





隣の席に座っていた男子生徒が突然、あたしに振り向いて言ってきた。





「…っ!」




あたしは相手が男だとわかると、反射的に身を反らして拒絶体勢をとってしまう。





「…?あれ、俺嫌われてんのか?まだ何もしてねぇーよー」





金髪に近いような明るい茶髪に、



数多くの銀色のピアス。




ポケットからは煙草のケースがはみ出してるし、



制服はだらだらに着崩している。






いわゆる、ヤンキーってやつか。いや、チャラ男?