あたしから言わせれば、導いている、なんて表向きの事情で、本来は仕切っているって言った方が多分、正しいんだと思う。




昨日、今日と過ごしてきて思ったけど、校正会の役員へ向ける生徒たちの視線の中には、神を崇めるようなレベルで、彼らに忠誠を誓っている人たちだって少なくなかった。




特に、ボス有りき校正会が歩けばさっと道が開くし、挨拶も行き交う。



チャラチャラとしたヤンキーやギャルが、途端に縮こまって、行儀よく彼らを出迎える。





まぁ、光や霧生総也に対しては、割とフレンドリーな子たちもいるようだけど。クラスメイトとかそうだし。






「そういうことだから、校正会と一緒にいれば、紗雪の身に危険はないってことなんだよん♪」



「うーん…。わかったような、わからないような…」



「大丈夫!とにかく紗雪は光たちが絶対に守ってあげるからねっ♪」




気合い十分の光はさて置き、守られるって言ったって、一応校内ではあるんだし…。



苦手な男には自分から近寄って行ったりする気はもちろんない。




わざわざこんな目立つ連中に守ってもらう必要って、あるのかなぁ。