「何だ。お前ら知り合いか」



「まぁ、知り合う前に光からご丁寧に紹介メールを貰ったんだけどね」




ボス…、梶棗は、怪訝そうに眉をひそめて、後ろから出てきた保高先輩を見ている。



相変わらず保高先輩は、優しく微笑を浮かべて答えていた。





「な~んかその言い方、気に食わないんだけどぉ?ご丁寧がお節介って聞こえるぅ!」



「それは気のせいだよ。光」




光は保高先輩を細目で睨んで、仁王立ちしていた。



その姿もまた絵になって美しい。





「え~?そうかなぁ?ところで稟は?!稟ー!隠れてないで出てきなさいよぉ!」




稟……?



昨日も聞いた名前だった。




名前からすると、女の子のようだけど…。



あたしは保高先輩と光のやり取りを黙って聞いていた。





梶棗の威圧に怯えながら。