その途端、その人の座る席の上にかけられた明かりが、パッと辺りを光で包む。 あっ…。やっぱりあの人だ。 その人を見た瞬間、あまりの貫禄に言葉を失った。 遠目だったからわからなかったのか。 光の朝の言葉がよみがえる。 ……“律明のボス”。 確かに。その通りだと思った。 ボス。そう。いかにもこの人に似つかわしい肩書だ。 しかし………。 「………男…」 そのことを忘れずにはいられなかった。